2014年5月3日土曜日

みる



最近イメージライブラリーで閉館ギリギリまで視聴してる
みたものの感想
詳しい解説や魅力はアマゾンのレビューみればわかる~


▼邦画


「どぶ」
1954年 監督:新藤兼人 出演:乙羽信子、宇野重吉




人々が肩を寄せ合って暮らす工場地帯の片隅の集落、河童沼、通称“どぶ”。
そこで暮らすピンちゃんと徳さんの家に、一人の宿無し女が転がり込んでくる。
彼女の名はツル。娼婦として生計を立てていたが、娼館のあまりの待遇の悪さに逃げ出してきたのだ。周囲の人々から散々な目にあわされながらも、持ち前の明るさでたくましく生きる彼女に、河童沼の住人は次第に勇気づけられていく。
しかしツルには誰にも言えない悩みがあった―。

先ず「どぶ」っていう直球すぎるタイトルに惹かれて手に取った
あらすじを見るとすごく前向きなんだけど、実際は救われない
戦後の貧困、それに伴う人々の心の陰鬱とした荒んでいる そこに現れる爆弾女ツル
勇気づけられる―というより住民は確かに彼女から“刺激”を与えられている
しかし、住民は彼女を受け入れようとはせず自らの欲のために利用するだけ
全てが終わったあとに、「自分たちが悪かった」と泣く 皮肉というか風刺というか
そのシーンをすごく冷めた気持ちで見たけれど、結局60年以上経った現在も、
こういうことは大小問わず起こっていて、結局変わっていない―普遍的なテーマでもある
救われない、救われないけど、最後に思い出すのはツルのへにゃりとした笑顔
“どぶの中でも彼女はキラキラと輝いてた”とパッケージの謳い文句は本当だった
あと、彼女が銃を乱射するシーンで今まで自らをコケにしてきた男の顔が次々と浮かぶんだけど
そのシーンが効果的で印象的でよかった 前半のおかしさとの対比みたいな
それと、ツルが靴をそろえるシーンがすきだった そこにこめられた意味も
映画はモノクロでとにかく出てくる人物や家がこれでもかと汚いのもまた良い
おそらく当時の人々に実に近いであろう暮らしぶりが垣間見えて面白い
60年前の川崎駅で撮影してたから登戸とか出てくるので南武線、小田急線利用者は凄い親近感有

なによりもすごいのが乙羽信子さんの怪演
ぽっかりと空洞を抱えている、それでも明るさを失わないツルを演じきったというより喰ってしまう勢いで、ここまでやるか…という俳優魂が本当にすごい
これを見ただけでは元宝塚トップスターとは思えない 他の作品の怪演してるらしいすごく見たい





「地獄の警備員」
1992年 監督:黒沢清  出演:久野真紀子、松重豊、長谷川初範





バブル期のある総合商社。元学芸員の秋子(久野真紀子)は、この会社の新しく設けられた絵画買収部課に入社する。時をおなじくして、そこには元力士の富士丸(松重豊)が、警備員として雇われてくる。秋子に特別の感情を抱いているらしい彼は、ストーカー的行為で秋子を悩ませる。実は、富士丸には、力士時代に兄弟子とその愛人を惨殺しながらも、精神鑑定の結果、罪に問われなかったという過去が隠されていたのだ。再び警察に追われることになった富士丸。自分の時間が短いことを悟った彼は、殺人鬼としての本性をあらわしはじめる。危険から身を守ってくれる存在であるべき警備員が、理由なくつぎつぎと殺戮を繰り返す。やがて企業の高層ビルディングは殺人鬼の巣へと姿を変え……。

―それを知るには、勇気がいるぞ
その富士丸のセリフにふさわしいくらい、全編において謎が明かされないストーリー
でもそれがホラーだなぁと思う ただ純粋に恐怖とハラハラを味わう映画
影の使い方が上手くて、巨体の殺人鬼を直接映さない部分と映す部分があるから余計怖い
殺し方も新しくてすき!特にロッカーのやつ ゴンッドンッゴンッバギィッ
殺人鬼惨殺ものはスピード感溢れるものが多いけど、このゆったりとして独特の間で
でも次々と殺していくのがたまらない 日本ホラーの間を感じる

黒沢清監督の作品は「CURE」しか見た事なかったけど、
ホラー初期でこの作品作れるのはすごい…ぜんぶ借りたい CUREもサイコスリラーでおすすめ





「うつしみ」
2000年 監督・脚本・撮影・編集: 園子温 撮影: 小坂井徹、杉山正弘、小林康宏、鈴木桂子
      出演:荒木経惟、麿赤児、荒川眞一郎、鈴木卓爾、澤田由紀子、津田牧子




近頃ではガガガSPなんてのもいますが、90年代から“東京ガガガ”なる、走る路上パフォーマンスで名を馳せていた園子温が、その走りの美学を立体的に描き殴ったのがこの作品。なぜ走るか、それは邪念を振り切るため、安定から逃れるため、理想に追いつくため。走る男女に“うつしみ”の肉体を掘り起こす職業三人のドキュメントが絡むという、60年代実験映画的手法は、さすがに超自主映画の王。青春映像作品としては、もう孤高の清々しさです。しかし、主人公が恋するのは女の子ではなく、実は女の形をした少年の観念(ロマン)なのが、宿命的な弱点にして今後の課題か。とはいえ、中村錦之助の『宮本武蔵』にも寺山修司にも通ずる(?)とんでもなさ。とにかく観よ。そして走れ。 (鷺沼晶良) --- 2002年12月号 -- 内容 (「CDジャーナル・レビュー」より)

予備校の色んな人がおすすめしてた映画 やっと見れた もうすごいすき
冷たい熱帯魚、愛のむきだし、恋の罪も好きだけどこの自主制作感が強いこの映画はもうだいすき
カメラのぶれてる感じとか酔うかもしれないけど、すごいいい
「これがわたしのテンポなんです!」
女の子はほとんど走ってる 疾走感 爽やか 不思議なほど、開放感
よくわからないけど、すごい惹かれる 目が離せない
走るところだけ何回も巻き戻ししてみたけど、走り方が違って?おもしろい
「私だってすきなひととハチ公前で待ち合わせしたい!!!」
ハチ公を動かすパフォーマンスは、もともと園子温監督が「東京ガガガ」という集団でやっていたらしい
ハチ公持って行くーンは周囲の反応とそのシュールさ ドキドキしてすごい笑う

あとすきなシーンはふたりでおでん屋のガラス破るところ
セックスしながらアパートのガラス破るところ
破るといえば、パンツ見せながら「突き破ってごらん」と言うところ マジ痺れる
最後らへんの男性、女性器の像は道祖神おもいだした

愛と性欲を分けることなく、ただ純粋に追い求める姿が本当に美しい
セックスして、処女を失ってもそこに留まることなく彼女は走り続ける
それが本来の姿のような気がする
最初に園子温の家族が出てくるのは、そういう走り続けた結晶が園子温だということかな?
とにかく笑って泣いて爽快でした




「マタンゴ」
1963年 監督:本多猪四朗(本編)、円谷英二(特撮)
       出演:久保明、水野久美、小泉博、佐原健二




 7人の若者を乗せたヨットが、嵐のため無人島に漂着した。その島を探索した結果、彼らより先に、一艘の難破船が漂着していたことが判明する。だが乗員の姿はどこにもなく、ただあたりは奇妙な形状のキノコが群生しているのみだった。やがて食料の残りが少なくなり、彼らは恐る恐るそのキノコを食し始める。そしてそのキノコを口にした者は、人間の姿を失い、奇怪なキノコ・マタンゴへと変身していくのだった……。

予備校の人におすすめされた映画
B級っぽいパッケージだけど、これは凄い名作だ…1963年製作とは到底思えない
キノコの・マタンゴの恐怖と人間の恐怖とのダブルパンチ
開始20分くらいで人間関係と職業・名前を把握させ、30分くらいでグループ内の亀裂を見せ、4、50分くらいで心がバラバラになり始めたところに、マタンゴが現れる…
時間配分まで完成されてるというか、私が勝手に思う理想のホラー時間配分すぎてすごい
ホラーはファンタジー、綿密な土台がないと成り立たないと思っているから、
土台の人間関係、こじれの要因がしっかりしていて、違和感を感じさせないのがすごい
セットも本当に豪華で、マタンゴ船内の内装がすごい良かった
水野久美さんのこれまた綺麗なこと…東宝では常連らしく熱烈なファンが多い俳優さんだそう
彼女がある意味目に見える亀裂をいれてしまう分岐点の作用もしているので、
パッケージでもストーリーでも大きく扱われているのも納得
怪物マタンゴも全面を通して出過ぎないところがいい
ファーストインプレッションがすごすぎて、逆に多く露出したら安っぽくなってしまうかもしれない
今のド派手なCGもいいけど、この気持ち悪い湿っぽさはこういうかたちが一番いい

最後、人間界に帰ってきてキチガイ扱いされるのと、愛する人と共にマタンゴになること
どちらが幸せだったのかと問うシーンはなんとも…
しかも主人公も大量の胞子を浴びて顔が少し浸食されてしまうのが余計尾を引く
ハッピーともバッドともいえないエンドもまたよかった





「TAKESHI'S」
2005年 監督・脚本・出演: 北野武
       出演: ビートたけし、京野ことみ、岸本加世子、大杉漣




芸能界の大スター ビートたけし
役者を目指すコンビニ店員 北野

ビートたけしは芸能界の大スターとして多忙で、リッチな生活を送っている。
一方でビートたけしとそっくりな、しがないコンビニ店員・来たのは売れない役者として苦闘中。
偶然にも北野はビートたけしと出会うが、一向に受からないオーディションの連続で、
ついに北野はビートたけしの演じる映画の世界に迷い込んでいく。
それは、虚構とも現実とも区別がつかないファンタジーの世界…。
構想12年、12作目の作品

これは監督いわく、“すべて夢の中のはなし”である
今自分はどちらのタケシの夢を見ているのか…正直わからない
でもその“わからない”混乱を楽しむのがこの映画の醍醐味であり、
過去作品のオマージュがところどころに散りばめられていて、それを見つけるのも楽しいらしい
私は「座頭市」しか見た事なかったから、再び見れたタップダンスにドキドキした
北野武好きにしか受けない賛否両論作品らいいけど、よくわからないまま楽しめた
コンビニ店員のビートたけしの存在感がすごい 若かりし頃の早乙女太一も出てます

あと画面から伝わる乾燥した空気感がすごい好きだったなぁ
前に出したマタンゴが湿っぽい空気感なら、こっちはカラッカラといった感じで どちらもすき
その中で赤が凄い効いてる アパートの柱、枕、車、ピエロ、衣装…すごい印象に残ってる
赤が執拗に出てくる場面はビートたけしの夢だったのかなと思う
紫っぽい、ピンクっぽいのは共有の夢なのかなぁ
青が北野の夢? でもお互いがお互いの夢を見ているという可能性もあるから逆?
未だにわからないけど、わからないままでもいいかなぁと思う









忘れないためにいろいろメモ 映画の感想かくってむずかしい
でも、どれもおもしろかったなぁ

次は洋画

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